2012-08-05

10句作品テキスト 福田若之 さよなら、二十世紀。さよなら。

福田若之 さよなら、二十世紀。さよなら。   

時計塔電光表示コカコーラ

指導者は笑い続けるこうもり飛ぶ

赤信号は死なないように渡れ初夏

ニケも車も小麦も焦げていた半島

麦を踏む悪魔のほうがまだまともさ

夏の日差しが都電を何度でもよぎる

蝶ネクタイの黒人叫ぶ汗モノクロ

青桐が鳴るレーニンも虚子も死者

青桐がすべてのあともそこにある

 『消されたデ・クーニング』に対するオマージュ 一句
夏草や     の跡←消しゴムで消した跡

扇風機どこかの鈴木から電話

死者が弾く死んだ木の音夏の星

さよなら、ウォーホル 丸ごとのトマトを齧る

いやむしろ滝は過程が美的じゃん

冷蔵庫深部にごまだれが眠る

母を捜して出目金と少年と

虫型玩具塊なして吊る夜店

父かと思う花火中止の放送を

高井戸→高い→他界と通じても雨滴

夜の汗日付が変わっても今日だ

蛇行する蟻どもに鳴るメロトロン

青林檎砂の女とともにある

夏の浜辺のできあいのことばたち

かき氷見た目はお買い得である

パンツなくして沖遠く泳ぐのだ

星を捨てる日の朝焼けはもっときれいだろう

 綾波 一句
二人目のレイの命日ひまわり揺れ

僕たちの大きな蜘蛛の巣食う星

原爆の音を知らず――そこここに秋が近づく

昭和天皇の顔とかわからないや夕焼け

*

世 ω ξ ぅ レ£ レヽ ゃ Tょ σ 。 /ヽ〃 ナ ナ /ヽo フ ェ ヵゞ 女子 (キ 。

終戦記念日いつまで手をふればいいの(;_;)ノシ

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