2014-04-27

10句作品テキスト 山下舞子 桜

山下舞子 桜

気がつけば野を焼く人も知らぬ人

蒲公英の絮飛び終へて茎の赤

山笑ふせーのであける恋みくじ

春休休む暇などありません

滑走路譲る機体や春の海

その部屋の匂ひとなりて春の宵

「まあ」と言ふ彼は困つてゐてうらら

長閑さや水面にふれる鯉のえさ

石段へたどりつくまで春日傘

さみしさは桜明るい窓の中

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