2015-08-02

後記+プロフィール 432

後記 ● 村田 篠

若い作家の方々の10句作品が続いています。今週号は宮崎玲奈さん。先週の生駒さん、青本さんの作品もそうでしたが、句の調べ、韻律にそれぞれの工夫があり、俳句形式への問いかけを感じられる作品になっています。今週号の岡野泰輔さんの「七月の俳句を読む」も、まさに韻律に着目した記事をお寄せいただきました。

韻律というのは面白いもので、跳ねている韻律もあれば、とろとろと続く韻律もあり、定型でも不思議な韻律を感じる句もあります。韻律は言葉を乗せて押し出す舟のようなもので、同じ言葉でも、韻律によって読み手への伝わり方が変わってくるのが、最短の韻文らしい俳句の面白さかと思います。

みなさんに刺激をいただき、自分でもいろいろと試してみたくなりました。



それではまた、次の日曜日にお会いしましょう。


no.432/2015-8-2 profile

■宮﨑玲奈 みやざき・れな
1996年生まれ。「円錐」「群青」「蝶」同人。

■今井 聖 いまい・せい
1950年生まれ。加藤楸邨に師事。「街」主宰。句集に「谷間の家具」「バーベルに月乗せて」など。脚本家として映画「エイジアンブルー」など。長編エッセイ『ライク・ア・ローリングス トーン』(岩波書店)、 『部活で俳句』(岩波ジュニア新書)など。「街」HP

■角谷昌子 かくたに・まさこ
東京在住。鍵和田柚子に師事。「未来図」同人。俳人協会幹事、国際俳句交流協会評議員、日本文芸家協会会員。詩誌「日本未来派」所属。句集に『奔流』『源流』。木島始との共著に『バイリンガル四行連詩集〈情熱の巻〉』、角川書店 『鑑賞 女性俳句の世界(5巻 井沢正江)』、俳人協会紀要「中村草田男 第 一句集『長子』の時代」ほか。目下、揚羽蝶の飼育に熱中。近所の井の頭公園散策が日課(井の頭バードリサーチ会員)。  

■畠 働猫 はた・どうみょう
1975年生まれ。北海道札幌市在住。自由律俳句集団「鉄塊」を中心とした活動を経て、現在「自由律句のひろば」在籍。

■二村典子 にむら・のりこ
1962年愛知県生まれ。1985年頃俳句を始める。「船団」会員。2004年頃川柳を始める。「ねじまき句会」メンバー。

■岡野泰輔 おかの・たいすけ
船団の会会員。共著 『俳コレ』『季語キラリ』『漱石東京百句』『俳句の動物たち』。

■中嶋憲武 なかじま・のりたけ
1994年、「炎環」入会とほぼ同時期に「豆の木」参加。2000年「炎環」同人。03年「炎環」退会。04年「炎環」入会。08年「炎環」同人。

■村田 篠 むらた・しの
1958年、兵庫県生まれ。2002年、俳句を始める。現在「月天」「塵風」同人、「百句会」会員。共著『子規に学ぶ俳句365日』(2011)。「Belle Epoque」

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