2016-11-20

【自薦記事 500号を振り返って】ひとりよりも、ふたり、さんにん 西原天気

【自薦記事 500号を振り返って】
ひとりよりも、ふたり、さんにん

西原天気


つくっておもしろいのは対談・座談記事。自分ひとりで書くものは、どう書いても「これでいいのか?」といった不足不満が残るのですが、対談・座談には、それがない。なぜそうなのか、うまく説明できませんが、誰かと一緒する安心感? 思えば、この『週刊俳句』も、ひとりでは絶対に続けていないこと(当初はひとりで運営)と関係がありそうです。

これまでいくつも対談・座談をやり、いろいろな人とおしゃべりをし、また話を聞いてきました。そのうち、いくつかを以下に。


「水に浮く」×「水すべて」を読む 上田信治×さいばら天気
http://weekly-haiku.blogspot.jp/2007/06/blog-post_4958.html

最初の対談。「作品は載せない」を原則に週俳が始まりましたが(週俳=「読む」運動である)、第6号で早くも原則が崩れ、樋口由紀子さんの川柳、 齋藤朝比古さんの俳句を、競作形式で掲載。その2作品について、最初期からの運営メンバーである信治さんと語ったもの。

川柳というもの、そして対談記事というものを、ほとんどおぼろげにしかビジョン化できないまま手探りで、それでもがんばって語り合おうとしているところ、自分としては推したい。

なお、この頃は「さいばら天気」名義。現在でもこの表記をしていただくことがあるのですが、違いますので、よろしく。


比喩をめぐって【前編】 全開イナバウアー 小学生俳句の問題と課題 高柳克弘×さいばら天気
http://weekly-haiku.blogspot.jp/2009/07/blog-post_19.html
比喩をめぐって【後編】とりはやし vs 野蛮の二物 こしのゆみこ句集『コイツァンの猫』を読む 同
http://weekly-haiku.blogspot.jp/2009/07/blog-post_26.html

インタビューと対談の中間のような内容です。高柳克弘さんの見識・意見を聞きながら、自分の考えるところもぶつけるといった。


鴇田智哉インタビュー ボヤンの在り処
http://weekly-haiku.blogspot.jp/2013/07/blog-post_8467.html

ほぼ純然たるインタビュー。作家・鴇田智哉のアタマの中に少し入れたかな? といった達成感が当時ありました。


八田木枯句集『鏡騒』を語る 〔前篇〕 太田うさぎ×神野紗希
http://weekly-haiku.blogspot.jp/2010/11/blog-post_5180.html
八田木枯句集『鏡騒』を語る 〔後篇〕 同
http://weekly-haiku.blogspot.jp/2010/11/blog-post_21.html

対談の進行と記事化を担当。


以上5本、盟友(と言っていいでしょう)上田信治との記念すべき最初の対談、俳句の世界で重要な役割を果たし続けるふたりの若手作家との対話、そして、私自身も敬愛する八田木枯を、佳人おふたりに語ってもらうという、なんだかやり手のマネージャーみたいな仕事。バランスのとれたチョイスになりました。

なお、サバービア関連の鼎談(+榮猿丸+上田信治)、対談(+lugar comum)も思い出深い記事ですが、これらは岡野泰輔さんの記事に紹介していただいていますので、ここでは割愛。

さて、週俳はこれからも続きます。自分は「何本、記事を書けるだろうか?」よりも、「いくつの企画を立案し実現できるか」「何人とおしゃべりできるか」が第501号以降の楽しみです。

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