tag:blogger.com,1999:blog-6325915141711411690.post9169215383060019841..comments2024-03-25T12:03:13.555+09:00Comments on 週刊俳句 Haiku Weekly: テキスト版 2010落選展 小池康生 忘れ荷Unknownnoreply@blogger.comBlogger3125tag:blogger.com,1999:blog-6325915141711411690.post-83850080536685201722010-11-06T00:01:58.727+09:002010-11-06T00:01:58.727+09:00夕しぐれ魚にするとだけ決めて
父は浮気をしているらしい。母は夕方になると、台所で水割りばかり飲...夕しぐれ魚にするとだけ決めて <br /><br />父は浮気をしているらしい。母は夕方になると、台所で水割りばかり飲んでいる。母もわたしも、父の浮気の件については何も語らない。お父さん、帰って来ないねと言うばかりだ。一週間も帰って来ないことも、わりとある。最初は仕事が忙しいのかと思っていた。<br /><br />母とわたしが、父が帰って来ないのは仕事のせいではなくて、他に帰る家があるからではないかと思い始めたのは、母が一枚の白い下着を見つけてからだ。これ、お父さんの?と言って母がわたしに見せた下着は、丸首タイプのものではなくて、ヘインズのTシャツだった。父はお洒落などとんと無頓着で、着るものはすべて、母に任せていたのだ。 <br /><br />居間のラジオが四時を告げた。ごはん、何にしようかと母が言った。そうだねえとわたしは、外を眺めながら言った。きのう肉だったから、魚かな。魚ねえと母は言って水割りをひと口。そうだねえと、ぽつぽつと降り出した天気雨に向かってわたしは呟いた。中嶋憲武noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-6325915141711411690.post-79101628502334498252010-11-01T01:09:34.327+09:002010-11-01T01:09:34.327+09:00〈この家のシャワーの癖を思ひ出す〉と、だけ言って、いろいろ事情を考えさせる。〈カーテンを吊らぬ部屋よ...〈この家のシャワーの癖を思ひ出す〉と、だけ言って、いろいろ事情を考えさせる。〈カーテンを吊らぬ部屋より卒業す〉も、そう。大人の人事句。<br /><br />〈はまぐりの幸せさうなものを選る〉〈夕しぐれ魚にするとだけ決めて〉買い物の句に、かすかな不幸のかおり、というか、自己劇化が加わって、うっすらと複雑。<br /><br />〈燕来る「元い」と言ふが口癖で〉「元い」は軍隊用語(インテリはあまり使いません)。だからこれは、そういう年長者がいたという回想の句(自分の口癖だったとしても)。というわけで、青春をおもわせる〈燕来る〉が、ちょっと効く。<br /><br />〈青空を指先に割る石鹸玉〉〈忘れ荷や白詰草に守られて〉あっさり技巧を効かした叙情味。<br /><br />大人であって、枯れていない、作者のいわゆる「人(にん)」を生かした一連。上田信治https://www.blogger.com/profile/00802685803977329466noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-6325915141711411690.post-53292140593714270432010-10-31T08:16:17.663+09:002010-10-31T08:16:17.663+09:00「銀化」的な句と伝統的な句が半々。予選を突破してもおかしくないレベルです。
編集部が、喩を駆使した...「銀化」的な句と伝統的な句が半々。予選を突破してもおかしくないレベルです。<br /><br />編集部が、喩を駆使した「銀化」的な句を理解できたかどうかが疑問です。同じ結社からの応募も他にあったので、刎ねられてしまったのでは……。<br /><br />「目借時」・「蚊遣香」・「浮いてこい」が好きです。ほうじちゃnoreply@blogger.com