靴下の匂ひ 島田牙城
山頂の落ちさうな岩春立ちぬ
耕してゐるうしろ側月通る
眼前の笹の憮然へ耕せり
三角の頭巾の裾を耕せる
胸中の水は沸かずも梅開く
靴下の匂ひと思ふ春の泥
紅梅白梅犬の髑髏を死蔵して
二月四日百回千回と轢かれ
梅さんが咲いたと告げてから逝かう
撫でてをるのは春水のおもてがは
●
2009-02-08
10句テキスト 島田牙城 靴下の匂ひ
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photo by Tenki SAIBARA
靴下の匂ひ 島田牙城
山頂の落ちさうな岩春立ちぬ
耕してゐるうしろ側月通る
眼前の笹の憮然へ耕せり
三角の頭巾の裾を耕せる
胸中の水は沸かずも梅開く
靴下の匂ひと思ふ春の泥
紅梅白梅犬の髑髏を死蔵して
二月四日百回千回と轢かれ
梅さんが咲いたと告げてから逝かう
撫でてをるのは春水のおもてがは
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