新年詠テキスト2010新年詠(2)-1

2010新年詠(2)-1

初夢の写真館にぞ揃ひたる　　青木空知
丹田に柱と立ちし雑煮かな　　青島玄武
福袋過去の私が入つてた　　青柳 飛
一月の女体めきたる川に臍　　赤羽根めぐみ
地球儀をぐるっと廻し初箒　　浅見 百
青空を海に映して初硯　　石田遊起
初売やぶつかりあって女たち　　石原ユキオ
山国や松のみどりの切山椒　　宇志和音
初泣きを叱りに夢の中に母　　大川ゆかり
窓ごとに初日ありたる団地かな　　太田うさぎ
おとうとをぱちんと叩き春著の子　　大野朱香
初夢のにぎやかにぎやかアフリカ温泉　　大畑 等
福笑ひ眉毛のひとつ彷徨へり　　岡田由季
買初めのぼうたんの画の渦に入る　　尾上恵子
初春や長短針は輪廻して　　奥はじめ
公園に人眠りおり去年今年　　 笠井亞子
石段に富士山迫る初詣　　金子敦
人日の箸をせはしく溶きたまご　　菊田一平
ひとすわりして御慶哉また立てり　　如月真菜
恵まれてやや頷きて切山椒　　毬月
一日だけ正月の国コラサッサ　　ぐみ
思春期のひとり変顔初写真　　栗山 心

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