2016-12-04

【八田木枯の一句】雪來るか星のひかりに抱かるる星 西原天気

【八田木枯の一句】
雪來るか星のひかりに抱かるる星

西原天気


雪來るか星のひかりに抱かるる星     八田木枯

恒星と惑星の関係と読むこともできるが、隣り合った星と星、夜空を眺めて感得されたものと読みたい。

空を見上げているその視線であれば、「來る」の語の選択は的確(雪は空から「来る」のだ)。

下は、五音にもできるが、六音。ここにもはからいがある。

調べ(音だけを言うのではない。意味と音の交響)をしつらえるための配慮が、句のそこここに見える。

ポッと出てくる句の愉しみも、俳句にはあるが、句の素(もと)が出てきてから一句に定着するまでを、理と情をもって、きちんと制御する。八田木枯は、つねにそれができる作家だったと思う。


掲句は『雷魚』第7号(汗馬楽鈔周辺)より。


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