2008-04-20

後記+プロフィール 052

後記  上田信治

このあいだマンガ家の人と話をしていて、最近、マンガのライバルは携帯電話や mixi らしいですね、なんて話になりました。

マンガ(あるいは映画でもスポーツ観戦でも)が、そういう世間話的なものと交換可能なのだとしたら、そもそも芸術や娯楽というものの何パーセントくらいが、人間のコミュニケーション欲求によって成立しているのだろう、とか、ひょっとしたら、ほとんど9割とかかもしれないね、なんて、そんな話。

俳句も、また、俳句を通して作者という「独特」の人に会うことが、楽しみのかなりの部分を占めているように思います。

「週俳」の作品10句を通して出会える作者の方々も、そうとう独特です。
一例をあげると、今週登場の、二輪通さんは、豚の俳句しか作られないそうです。松本さんは、不健全図書関係のお仕事をされているらしい。

どうぞ今週も「作者と出会う楽しみ」を、お楽しみ下さい。

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コミュニケーションといえば、
1周年記念オフ会、いよいよ今週末ですが、若干、人数に余裕があります。バスをしたてて来ていただいても、収容できませんが、ふらりとお寄りいただくくらいなら、きっとだいじょうぶ。

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それでは、次の日曜日、または土曜日にお会いしましょう。


no.052/2008-4-20 profile

■松本てふこ まつもと・てふこ
1981年生まれ。2000年、早稲田大学第一文学部入学直後に「早大俳句研究会」に入会、作句開始。2004年、俳句結社「童子」に入会。同年「新童賞」受賞。

■二輪 通 にわ・とおる
1972年千葉県生まれ。「炎環」会員。校正者。妻と娘と三人暮らし。

■守谷茂泰 もりや・しげやす
1965年生まれ。2001年現代俳句新人賞、現代俳句評論賞。「海程」同人。歌人。童話作家としても活動。現在、小学館『おひさま』誌に童話を執筆。

■鴇田智哉 ときた・ともや
1969年木更津生まれ。第16回(2001年)俳句研究賞受賞、第29回(2005年)俳人協会新人賞受賞受賞。句集に『こゑふたつ』。「雲」編集長。

■馬場龍吉 ばば・りゅうきち
1952年新潟県生まれ、東京都在住。第49回(2004年)角川俳句賞受章。

■野口 裕 のぐち・ゆたか
1952 年兵庫県尼崎市生まれ。小池正博と二人誌「五七五定型」を年に一度出す。昨年11月に、第二号を発行。入手希望の方は、 yutakanoguti@mail.goo.ne.jpまで(定価なし)。その他、「もとの会」、「北の句会」、「樫句会」、「逸」、「垂人」に参加。サイト「野口家のホームページ」http://www.saturn.dti.ne.jp/~ngyutaka/

■斉田 仁 さいだ・じん
1937年群馬県高崎市生まれ。1971年「麦」入会。現在「麦」同人、現代俳句協会会員。句集に『斉田仁句集』(1982年・八幡船社)ほか。




2 件のコメント:

  1.  黄になる by民也

    窓外の菜の花のほと育ち過ぎ

    菜の花に鼻を近付けすぎぬこと

    菜の花の留まる蝶を紙で折る

    菜の花や道はなくとも橋あらば

    菜の花のなかに自転車置き去りつ

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  2.  国産ジプシー by民也

    首だけでお辞儀を返すすずきさん

    誘つても返事は同じすずきさん

    おにぎりでお昼を済ますすずきさん

    トイレいつも赤い絵のほうすずきさん

    パスポート見たことがないすずきさん

    正社員帰つた後のすずきさん

    すずきさん鼻の赤みはなにゆえに

    (あの噂本当ですか…すずきさん)

    すずきさんの席の今日から違ふ顔

    もう二度と遇うことのないすずきさん

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