2011-12-04

10句作品テキスト 高勢祥子 水音

水 音  髙勢祥子

教会に並ぶ長靴冬紅葉
冬の蠅叩くと放課後の如し
鉄打ちし記憶どこかに雪催
枯原の中の灯台ならば抱く
冬の夜のバス身震ひをして止まる
マフラーに顎を預けて固き耳
鍵盤のぽつぽつ沈む冬の星
近づくと白鳥の胸よごれたる
冬帽子もらふ兎の子のやうに
水音を持たぬ手首よ山眠る


2 件のコメント:

  1. 鉄の句が好きです~

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  2. 『スピカ』で高勢祥子さんの一句が取り上げてられています。

    http://spica819.main.jp/yomu/4556.html

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