2011-12-11

10句作品テキスト 阪西敦子 年の夜

年の夜  阪西敦子

ゆつくりと電車の過ぎる冬紅葉
飛び立ちてもとのところへ日向ぼこ
人びとにわかれ師走の駅へゆく
春著縫ふ部屋の出入の絶ゆるなく
すみずみへ光を撒きて掃納
数え日の列車や人に会ひに行く
年の夜も川を渡つて帰るかな

2 件のコメント:

  1. 鑑賞させて頂きました。

    返信削除
  2. 天地わたる2012年6月24日 4:22

    ゆったりとした句風にうっとりしました。
    「悠揚迫らざる」という感じを地で行くかたですね。
    またお会いしたいものです。

    返信削除