2019-06-23

10句作品 戻らない日 津野利行

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戻らない日 津野利行

夕方が一番きれい麦の秋

着たくない服も一緒に更衣

夏服の子よいつの間に六年生

戻らない日を夏蝶の飛びにけり

女房に食はす土曜の鰻かな

妻なぜか笑つて寝てる熱帯夜

跣にて一日過ごす日なりけり

涼し気な音水筒に持たせくれ

自転車を押して二人の夏の月

穏やかな海に戻りて夏の果

9 件のコメント:

  1. ご家族や周りの方々との様子を見せて頂いた様におもえます。
    もしも、我が家で俳句を嗜んだら、観察されてドジなことばかり謳われそうです。
    過ぎた夏のひとコマがどれも素敵です。

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    1. ゆかさん、コメントありがとうございます。はずかしながらそういう一面ありますよね。でもそれしかできないので日々の身の回りを詠んでいきたいと思います。

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  2. 1句ずつが自立しているのに、10句揃うと作者の世界観がはっきりする。日常への優しい視点が心地よい。

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    1. コメントありがとうございます。とてもうれしいお言葉、感謝です。

      津野

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  4. ご家族を大切にされてる感じが滲みでてます。
    もどらない日々 お子さんにとっても6年生の夏というのは少年としての最後の夏 そして父との夏、、流れが、まるで映画観てるみたいです。

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    1. コメントありがとうございます。とてもうれしいお言葉、感謝です。

      津野

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  5. ◾夏服の子よいつの間に六年生
    ◾妻なぜか笑つて寝てる熱帯夜
    好きな句です。

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    1. 末好さん、ありがとうございます!

      津野

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