宮崎二健回文俳句100句
選:上田信治
旦那言えんぜ前衛なんだ
世界的げじげじ劇で生かせ
むずり蟻のリアリズム
至誠たぎち巨人初期値擬態せし
多血熊さんが監査マークつけた
目路掃き秋初め
初冬から利己的でゴリラ買うと良し
皆取った句はバグダッドなみ
待宵ながら家内よ妻
多念でおでんねた
足し引き堕天使ミシンで焚火した
尻なき過去予後柿なりし
傘食いはるは戦か
優雅めくアクメが飢ゆ
よく咲き萩咲くよ
鳴かずら硬めのものもめた鴉かな
よたれ藁と捕らわれたよ
私とりあえず場末蟻としたわ
紳士産毛を剃るぞ置け風信子
そいな学問召し面目がないぞ
四期目で鯛焼いた出目金よ
立った凄み猿はバルサミコ酢だった
モンキーモンキーバナナは金も銀も
エルザの異才では体裁の猿へ
むごきタイル殺人真実猿いだき込む
くそったれらが蟹に掛かられ脱俗
何ら又腰痛よたまらんな
寝てんなちり紙が理知なんてね
駄句こいて帝国だ
黙視わいの鰯雲
品性は竹槍焼けた敗戦日
蝉静もればお知らせラジオ晴れも寿司店
名が特攻納骨堂かな
荼毘へふやけたい椎茸やぶ蛇だ
何か痛がり難いカンナ
魚に紅葉のしみも臭う
四股名は尾花越し
男子ハイレグ時雨意は死んだ
ごねった子すやすややすやす炬燵猫
立った毛は愛弟子等とすりゃリストラしてナマハゲだった
めんどうくさい佐久うどんめ
砂場の菜の花す
茂って告げし
虫が鳴くから家具鳴かしむ
枯れ果てて晴か
産気付けば春はバケツ検査
良かれ悪しかれ賀詞あれかよ
しかと臍出しを押したぞ屁とかし
ノーネクタイは痛くねーの
ズボン裂け片陰散歩す
被災地の小さ日
神よ真逆さま黄泉か
ちっぽりと独りぼっち
照る角引け通草の蔓で
理が秘す身に合掌葦塚に水光り
死木の野おののく星
空へ着くまでだ片手間靴べらぞ
鰯雲の目次わーい
縒り褌が舞う間貸し丼よ
箪笥から粗末な妻空が澄んだ
資産家の傷梳く芒のかんざし
プロレタリアは羽蟻垂れロープ
干しているのは小母の類で思慕
唐辛子課に何かしら買うと
仮おせち餅セオリーか
光器を提げ今朝沖乞う
目々ら立ててんで出鱈目め
吸う雪こらえて鰓呼吸す
夜目猿は動じず慈雨と春雨や
山羊焼き母まくり熊は萩焼や
団子屁理屈ほつれつぽっくり凹んだ
飛び乗り与太郎は虚便りの人
ラジカルタイヤを焼いたるかしら
男の絵嵐砂場で話す白和えの事を
いいか試験は半消しがいい
萎えて手前ーはめでてえな
菜花はやはり早花々
湿る丘風なぜかかおるめし
汝が買うよ媚薬叩くや氷菓かな
やれ物珍しく白子眼の漏れや
軽い裸足で過ごす手下は海豚
夜茸魔合算基金サッカー負けたよ
貸すビルクールビズか
八月はざらざら更紗ばつがち葉
顔がざあと濡れて照れぬと朝顔か
弾道ミサイル勇みうどんだ
止せ笑顔この子を返せよ
ノドンこちら睨むか村に拉致婚殿
しかめ工作員いくさ蠢かし
傘跨ぐ濃い警告たまさか
アナルれば縛れるなあ
つるべ落としお腹治し遠ベルツ
暖房の部屋を出ててて親へ納本だ
歳晩欠伸ばかり河馬引く案配さ
他で進一さんと頓挫チインしてた
念も否めやっぱり理髪やめないもんね
名が何某の熨斗が蜷かな
以下でマニフェストどす絵符に馬刀貝
弱味のみ和よ
行く手数多だが春は片玉当て悔ゆ
■■■
2007-07-08
宮崎二健回文俳句100句
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 comments:
コメントを投稿