連動企画 俳句図鑑 〔6〕 かがみ
ない影はうつらで寒き鏡哉 木因
この春を鏡見ることもなかりけり 正岡子規
山帰来石は鏡のごとくなり 川端茅舎
鏡中に西日射し入る夕立あと 山口誓子
耕せり大秋天を鏡とし 西東三鬼
氷屋の鏡中かがやく馬行けり 中村草田男
畳踏む夏足袋映る鏡かな 阿波野青畝
部屋のことすべて鏡にシクラメン 中村汀女
橙朱欒鏡のなかの橙朱欒 小澤實
熱気球来る鏡の中の手鏡に 須藤 徹
風邪ごゑの三面鏡をたたみけり 行方克己
梟の夢にも船の大鏡 夏石番矢
手鏡の背中恐ろし夏の恋 対馬康子
鏡の中黍の嵐となりにけり 加倉井秋を
ほそながき鏡の掛かる鳥の恋 大木あまり
停車場の鏡に冬の来たりけり 小川軽舟
三面鏡にずらりと一人神の留守 櫂未知子
奥深き鏡を舐めて春の蠅 鷹羽狩行
貌が棲む芒の中の捨て鏡 中村苑子
compiled by saibara tenki
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2007-07-08
俳句図鑑 〔6〕 かがみ
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