華 八田木枯
ぼうたんの崩るるときや全て見ゆ
ぼうたんは崩れ太虚にかこまるる
てのひらのうちに鎮まる薔薇一花
白き薔薇ものに溺るるこそよけれ
白き薔薇剪られ鏡のなかに痴れ
白き薔薇殯【もがり】のやうに弄ぶ
黄の薔薇はわが静脈をおびやかす
空中にきりぎしがあり薔薇垂らす
あやめ咲ききつて古鏡となりにけり
空井戸をのぞき渓蓀【あやめ】となつてゐる
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2008-06-08
10句作品テキスト 八田木枯 華
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俳句にまつわる諸々の事柄。
photo by Tenki SAIBARA
華 八田木枯
ぼうたんの崩るるときや全て見ゆ
ぼうたんは崩れ太虚にかこまるる
てのひらのうちに鎮まる薔薇一花
白き薔薇ものに溺るるこそよけれ
白き薔薇剪られ鏡のなかに痴れ
白き薔薇殯【もがり】のやうに弄ぶ
黄の薔薇はわが静脈をおびやかす
空中にきりぎしがあり薔薇垂らす
あやめ咲ききつて古鏡となりにけり
空井戸をのぞき渓蓀【あやめ】となつてゐる
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