冬の貌 冨田拓也
焚火してわが身邃古(すいこ)の果たてより
寒月に射抜かれ襤褸(ぼろ)のごとき雲
冴ゆる夜の回路を駈くる十七字
霜降る夜歯車かたく噛み合ひぬ
雪しまく夜を鏡の蔵(しま)はれし
はがねなす水にしづもり寒の鯉
黄に枯るる道をゆきにし一人かな
十七の石をならべぬ冬の暮
大いなる顔(かんばせ)秘むる枯野原
いくつもの斧をねむらせ雪の山
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2008-11-23
10句作品テキスト 冨田拓也 冬の貌
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俳句にまつわる諸々の事柄。
photo by Tenki SAIBARA
冬の貌 冨田拓也
焚火してわが身邃古(すいこ)の果たてより
寒月に射抜かれ襤褸(ぼろ)のごとき雲
冴ゆる夜の回路を駈くる十七字
霜降る夜歯車かたく噛み合ひぬ
雪しまく夜を鏡の蔵(しま)はれし
はがねなす水にしづもり寒の鯉
黄に枯るる道をゆきにし一人かな
十七の石をならべぬ冬の暮
大いなる顔(かんばせ)秘むる枯野原
いくつもの斧をねむらせ雪の山
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