2008-11-30

『俳句界』2008年12月号を読む さいばら天気

【俳誌を読む】
『俳句界』2008年12月号を読む

さいばら天気


2008年俳句界回顧 p113-

2008年の景色を眺めるに、書き手ひとりひとりはそれぞれの立ち位置からの遠近法しか方法を持ち得ないにしても、複数の眺めが集合することによって、風景は立体的に、また俯瞰の側面を含んだものとなる。それがひとつの理想というか好ましい在りようだと思うが、この特集は残念な結果に終わっている。書き手それぞれの眺めは、断片として散逸したままの印象。「一年回顧」特集といった類が読者に一定の満足を与えるのは、とても難しいということなのでしょう。

…と、困難を実感しておきながら、この「週刊俳句」でも、年末回顧をやるかもしれません。みごと討ち死に、ということでも、それはそれでオツ。

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「保存版2008年『俳句界』歳時記」は自選句感銘句のアンソロジー。主要俳人からアンケート方式で吸い上げ、時節で並べ替えたと思しい。感銘句として、阿部完市が小川軽舟「岩山の岩押しあへる朧かな」を挙げているところ、ちょっと目を引きます。

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回顧特集のサブ的な位置づけでコラム「私のトピック2008」も5篇。松田ひろむ氏「もっと論争を」は、池田俊二氏とのいわゆる「文法論争」を取り上げ、付随的に「インターネットの『週刊俳句』でこれが取り上げられたことは新しい時代を予感するものだった」と、小誌・週俳へに言及いただいています。

『俳句界』2007年11月号を読む(五十嵐秀彦)が当該記事。




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