夜 鷹 照井 翠
しわしわの鯨の耳骨冬木立
凍雲や休漁の船軋みをり
祈る間もひひらぎの花零れつぐ
たまさかの肌の熱さやシクラメン
トロ握るシャリに空気を入れながら
海鼠食ふこのこめかみを愛しをり
歌麿のをんなは大根目鼻唇
夜鷹蕎麦茣蓙を片手の乱れ髷
大根の根の下紐を解きにけり
虎落笛あらゆる声となりにけり
●
2008-12-21
10句テキスト 照井 翠 夜鷹
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俳句にまつわる諸々の事柄。
photo by Tenki SAIBARA
夜 鷹 照井 翠
しわしわの鯨の耳骨冬木立
凍雲や休漁の船軋みをり
祈る間もひひらぎの花零れつぐ
たまさかの肌の熱さやシクラメン
トロ握るシャリに空気を入れながら
海鼠食ふこのこめかみを愛しをり
歌麿のをんなは大根目鼻唇
夜鷹蕎麦茣蓙を片手の乱れ髷
大根の根の下紐を解きにけり
虎落笛あらゆる声となりにけり
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