蝲蛄 生駒大佑
石竹や土にぽとりと枇杷の種
点々とざりがに殻が滝壺に
腸一閃白子鰻を摘みては
供へある真桑の映す皿の色
新藷に力を与へ折りにけり
近づけば大きくなりぬ柚子の花
肌色の箱庭となる灯かな
色鯉に葉影の端の伸びゆけり
すつぽりと鯖を抜きたる氷粒
海底に山脈生るる新茶かな
●
2009-07-05
10句作品テキスト 生駒大佑 蝲蛄
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俳句にまつわる諸々の事柄。
photo by Tenki SAIBARA
蝲蛄 生駒大佑
石竹や土にぽとりと枇杷の種
点々とざりがに殻が滝壺に
腸一閃白子鰻を摘みては
供へある真桑の映す皿の色
新藷に力を与へ折りにけり
近づけば大きくなりぬ柚子の花
肌色の箱庭となる灯かな
色鯉に葉影の端の伸びゆけり
すつぽりと鯖を抜きたる氷粒
海底に山脈生るる新茶かな
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