星影 大川ゆかり
羽ばたきのやうな白波夏岬
海近き宿に金魚の太りたる
いちはつや大粒の雨降りはじめ
四万六千日ガリ版の鉄筆
百合の香のだんだんと身の真ん中へ
白南風や帆布バッグの木の釦
半身は魚のままに昼寝覚
三伏の石のごとくに黒砂糖
星影を零してからすうりの花
水貝や窓にやさしき色の月
2009-07-19
10句作品テキスト 大川ゆかり 星影
登録:
コメントの投稿 (Atom)
毎週日曜日更新のウェブマガジン。
俳句にまつわる諸々の事柄。
photo by Tenki SAIBARA
星影 大川ゆかり
羽ばたきのやうな白波夏岬
海近き宿に金魚の太りたる
いちはつや大粒の雨降りはじめ
四万六千日ガリ版の鉄筆
百合の香のだんだんと身の真ん中へ
白南風や帆布バッグの木の釦
半身は魚のままに昼寝覚
三伏の石のごとくに黒砂糖
星影を零してからすうりの花
水貝や窓にやさしき色の月
0 comments:
コメントを投稿