少女期の 石地まゆみ
梶の葉やきのふの願ひ乾きたる
灯をうすく真菰の雌馬親しかり
夏燕声失ひしひととゐて
朝寝髪残る河鹿をとほく聴く
少女期の傷持ちへくそかづらかな
野分あと鶏冠むらさき神の庭
薊の絮意のあるごとく転がりぬ
浦里の風なき二時の酔芙蓉
さはさはと神を背負ひし稲の波
竜淵に潜みし夕べ般若湯
●
2009-09-20
10句作品テキスト 石地まゆみ 少女期の
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photo by Tenki SAIBARA
少女期の 石地まゆみ
梶の葉やきのふの願ひ乾きたる
灯をうすく真菰の雌馬親しかり
夏燕声失ひしひととゐて
朝寝髪残る河鹿をとほく聴く
少女期の傷持ちへくそかづらかな
野分あと鶏冠むらさき神の庭
薊の絮意のあるごとく転がりぬ
浦里の風なき二時の酔芙蓉
さはさはと神を背負ひし稲の波
竜淵に潜みし夕べ般若湯
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