熊野行 中村与謝男
熊野はも霧らふ岨道もて隔つ
吊橋を渡るバイクや秋風裡
秋光の瀧をまぼろしとも覚ゆ
鬼の首埋めし杜の秋の聲
瀧冷えて浅黄斑蝶(あさぎまだら)を放つなり
非時香菓(ときじくのかくのこのみ)あはれ小ぶりの青蜜柑
梛(なぎ)の木や秋暑といへど風の夕
まんじゆしやげ大斎原(おおゆのはら)へ直進む
檜山杉山月代を隠さむと
秋の潮七里御浜をゑぐり引く
●
2009-10-11
10句作品テクスト 中村与謝男 熊野行
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俳句にまつわる諸々の事柄。
photo by Tenki SAIBARA
熊野行 中村与謝男
熊野はも霧らふ岨道もて隔つ
吊橋を渡るバイクや秋風裡
秋光の瀧をまぼろしとも覚ゆ
鬼の首埋めし杜の秋の聲
瀧冷えて浅黄斑蝶(あさぎまだら)を放つなり
非時香菓(ときじくのかくのこのみ)あはれ小ぶりの青蜜柑
梛(なぎ)の木や秋暑といへど風の夕
まんじゆしやげ大斎原(おおゆのはら)へ直進む
檜山杉山月代を隠さむと
秋の潮七里御浜をゑぐり引く
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