〔新撰21の一句〕村上鞆彦の一句
冬青空……西村麒麟
あをぞらをしづかにながす冬木かな 村上鞆彦
美しい写生句としても一級の作だが、少し深読みしてみたい。僕にはこの冬木が村上氏の精神そのものを表しているような気がしてならない。世俗のごちゃごちゃした一切を遠い距離に置いて、その心は汚れなき青空を静かに見つめ続ける。百年価値を持ち続ける俳句と言うものが良いかどうかは議論があるだろうが、村上氏の俳句は百年ぐらい経ってもびくともしないだろう、そう言った俳句がもっと評価されても良いのでは、と思う。真っ当な言葉で勝負する村上氏の 姿勢は尊敬に値する。
村上鞆彦氏には、冬青空がよく似合う。
邑書林ホームページでも購入可能。
2010-01-31
〔新撰21の一句〕村上鞆彦の一句 西村麒麟
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