神域 曾根毅
囀りに失われゆく眼かな
射程裡の車を磨き日永人
油虫飛ぶや日照雨(そばえ)の議事堂を
曇天や遠泳の首一列に
敗戦日女の指を眺めつつ
牛膝つけて精神病棟へ
少子国鎮痛剤を売り叫び
神域を抜けたる鶏の暗さかな
冷やかに空海の山残りたる
男根の向き直りたる恵方かな
●
2010-03-14
10句作品テキスト 曾根毅 神域
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photo by Tenki SAIBARA
神域 曾根毅
囀りに失われゆく眼かな
射程裡の車を磨き日永人
油虫飛ぶや日照雨(そばえ)の議事堂を
曇天や遠泳の首一列に
敗戦日女の指を眺めつつ
牛膝つけて精神病棟へ
少子国鎮痛剤を売り叫び
神域を抜けたる鶏の暗さかな
冷やかに空海の山残りたる
男根の向き直りたる恵方かな
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