2010-12-12

〔週俳11月の俳句を読む〕鶴岡加苗 足で稼いだ

〔週俳11月の俳句を読む〕
鶴岡加苗
足で稼いだ


11月の週刊俳句のレギュラー10句作品はそれぞれに個性的で読み応えがあった。惹かれた句もたくさんあったし、10句をまとめて読んだとき、その作者の俳句性・作家性のようなものも伝わってきて、10句という(多すぎでも少なすぎでもない)句数の力を改めて考えさせられた。

しかし今回は、あえて投稿作品からの異様なる一句を挙げさせて頂く。



蛇を食ふ女のショーや酉の市   高橋透水

題の「ぶらり・酉の市」のとおり、酉の市を訪れた際の嘱目なのだろう。少なくとも残りの9句は。
この1句のみ、えっ本当に?とつっこみたくなる程異様なのである。酉の市で本当にこんなショーをやっているのだろうか。
真偽は分からない。しかしながら、熊手がところ狭しと並ぶ様やあの景気のよい手締めは、ある種のいかがわしさを感じさせる。他のどんな祭より「俗」な雰囲気が漂っているのだ。そんな酉の市のはずれにて、こんな一場面に出くわしたなら、それは即一句にしなければならないだろう。
足で稼いだ(と思われる)一句に一票を投じたい。


彌榮浩樹 昼の鞄 10句  ≫読む
武藤紀子 ゲバラの忌 10句  ≫読む
柘植史子 鎌 鼬 10句  ≫読む
清水良郎 父の頭 10句  ≫読む
近 恵 赤丸 10句  ≫読む
久留島元 五十音図(抄) 10句  ≫読む
山口優夢 冬の一日 10句  ≫読む
寺澤一雄 秋 九十九句  ≫読む
山口都茂女 泊まつてけ 10句  ≫読む
〔投句作品〕
久乃代糸 肌ざわり ≫読む
富沢巧巳 魚の粗をしゃぶる会が詠む ≫読む
高橋透水 ぶらり・酉の市 ≫読む
矢野風狂子 兎は逃げた ≫読む
俳句飯  つくりばな ≫読む

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