2011-10-02

後記+プロフィール232

後記 ● 生駒大祐

私事で大変恐縮ですが、先日26日水曜日の昼間から、ustreamにて「haiku-drive」というラジオを生放送させていただきました。ラジオといってもぐだぐだと暇な男たちがくっちゃべるというもので、巷にありふれた凡庸なものとの差別化は「俳句の話をする」という1点でしか図られていません。

ただ、その1点を少しでも新鮮と感じる方がおられれば、それだけで大成功と僕は感じます。



その翌日から、北海道に来ています。この2カ月で3回北海道に来ており、総北海道滞在数はおそらく50日くらいかと思われます。

旅にしては多く訪れたものだなあと思いますが(しかもほぼ旭川にしか行っていない)、行くたびに新鮮な景色を見ることができます。今日はお天気雨の降る森の中を歩くという体験をしてきたところです。

新鮮なのは北海道だからだ、旅先だからだ、と思っていましたが、よく考えてみると北海道に暮らしている人にとってはこれも「相変わらずの日常」。そう考えれば、新鮮も凡庸も心の持ちようだなと改めて思います。

釣船の浮んでゐたる秋の川 今井杏太郎『通草葛』

これは凡庸でしょうか、新鮮でしょうか。僕は、非常に新鮮だと感じました。その心の動きこそが僕の俳句を詠む&読む原動力と分かりました。



今号の記事は皆さんにとって新鮮でしょうか凡庸でしょうか。それらが新鮮であることを願いつつ。



では、また次の日曜日にお会いしましょう。


no.232/2011-10-02 profile


■日下野由季 ひがの・ゆき

1977年9月29日、東京生まれ。「海」編集長。俳人協会会員。句集『祈りの天』。

■今井 聖 いまい・せい
1950 年新潟に生まれ鳥取に育つ。14歳より作句。1971年「寒雷」入会。「寒雷」編集部を経て、1996年「街」創刊、主宰。脚本家として映画「エイジアン ブルー」他。句集『北限』『谷間の家具』。2007年『バーベルに月乗せて』(花神社)。2009年、長編エッセイ『ライク・ア・ローリングストーン』 (岩波書店)「街」HP


■五十嵐秀彦 いがらし・ひでひこ
1956年生れ。札幌市在住。現代俳句協会会員、「藍生」会員、「雪華」同人、迅雷句会世話人。第23回(2003年度)現代俳句評論賞。サイト「無門」

■野口 裕 の ぐち・ゆたか
1952 年兵庫県尼崎市生まれ。最終号となる、二人誌「五七五定型」(小池正博・野口裕)第五号を鋭意作成中。既刊希望の方は、
yutakanoguti@mail.goo.ne.jp まで。進呈します。サイト「野口家のホーム ページ

■陽 美保子 よう・みほこ
1957年島根県松江市生まれ。札幌在住。平成12年「泉」入会。平成17年泉賞受賞。第22回(2008年)俳壇賞受賞。現在「泉」同人、俳人協会会員。

藤枝一実 ふじえだ・かずみ
1976年富山市生まれ、松山市在住。2006年より作句。第3回芝不器男俳句新人賞城戸朱理奨励賞受賞。俳号、藤実。句集に『小鳥』(2010年・私家版)。blog「そろそろそぞろ歩き」

山下彩乃 やました・あやの
1988年生まれ。山形県出身。現在東京在住。2009年より作句開始。2010「梓」参加。猫ずき。TwitterID→@ayan0o_o0

■瀬戸正洋 せと・せいよう
1954年生まれ。俳人。

■杉原祐之 すぎはら・ゆうし
昭和54年生、大学入学時に先輩に拉致監禁され俳句を始める。「山茶花」飛天集同人、「夏潮」運営委員。平成22年4月に句集『先つぽへ』を刊行。趣味は旅行。最近ジムとサイクルロードレースにはまる。


■上田信治 うえだ・しんじ 
1961年生れ。「ハイクマシーン」「里」「豆の木」で俳句活動。共著『超新撰21』(2010)。ブログ「胃のかたち」

■生駒大祐 いこま・だいすけ
1987年三重県生まれ。「天為」「トーキョーハイクライターズクラブ」所属。「東大俳句会」等で活動。blog:湿度100‰

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