2012-03-11

10句作品テキスト 横山尚弘 少年時代

少年時代   横山尚弘

帰宅即空地集合春一番
残雪の父の足跡辿りけり
落人の谷の深奥雛の宿
啓蟄やどんと構える祖父の飛車
小さな手は小さな土筆を誇りけり
君の名を書いては消して春の海
春愁やサッカーボールに白と黒
追ひかけて追ひかけてなほ飛燕舞ふ
エイプリル・フール二階の窓から飛んでみる
黄色帽一列に行く始業式


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