2012-07-15

追悼…… 鴇田智哉

[追悼・今井杏太郎]
追 悼

鴇田智哉


先生は、明方に目が覚めたときに、布団の中にいて、ぼんやりと俳句の推敲をするのだそうだ。
明方は、昼とか夜とかの頭から離れて、ふらふらと言葉がつながるのだそうだ。

そんな話を、ある日、先生から聞いた。
なんだか納得がいき、いつか私にも、そのような習慣がついてしまった。

私のなかの、たとえばそういうところに、先生の形跡がある。
先生は生徒に、影響をあたえるものだ――そんなことを思っている。

さようなら、先生。

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