[追悼・今井杏太郎]
追 悼
鴇田智哉
先生は、明方に目が覚めたときに、布団の中にいて、ぼんやりと俳句の推敲をするのだそうだ。
明方は、昼とか夜とかの頭から離れて、ふらふらと言葉がつながるのだそうだ。
そんな話を、ある日、先生から聞いた。
なんだか納得がいき、いつか私にも、そのような習慣がついてしまった。
私のなかの、たとえばそういうところに、先生の形跡がある。
先生は生徒に、影響をあたえるものだ――そんなことを思っている。
さようなら、先生。
●
登録:
コメントの投稿 (Atom)
毎週日曜日更新のウェブマガジン。
俳句にまつわる諸々の事柄。
photo by Tenki SAIBARA
0 comments:
コメントを投稿