「週刊俳句」ようこそ小諸へ
第4回小諸日盛俳句祭へのいざない……本井 英
今年も盛夏、7月27日(金)から29日(日)まで、長野県小諸市で「こもろ・日盛俳句祭」が開催されます。高濱虚子が8月まるまる一ヶ月、俳句会を開いた明治41年から、104年目。たった三日間ではありますが、俳句漬けの日々をお楽しみ下さい。
俳句を楽しむなら「俳句会」が一番。テーブルを囲んだ全員が同じ句数を投句し、同じ句数を選句する。プロと呼ばれる人も、先週始めたばかりの人も同等に感想を述べ合い、意見を交わす。さまざまの知性や感性と触れ合いながら、自分の俳句を見つめ直す。そんな機会を年に一度もたらしてくれるのが「こもろ・日盛俳句祭」です。
午前中、小諸の市内や郊外を散策・吟行。定番はなんと言っても「小諸なる古城のほとり」懐古園でしょうが、ほかにも「北国街道の町並み」など見所満載。
午後は20名づつ程に別れて俳句会。各句会では現在俳壇で活躍中の若手・中堅俳人がボランティアでお手伝いをします(小諸では「スタッフ俳人」と呼びます)。投句数は5句づつですが、沢山出来てしまった人のために「記念募集句」というのもあります。夕方までに投句しておくと当番の「スタッフ俳人」の選句が翌朝までに終わって、発表されます。賞品もありますよ。
毎日、夕刻には一堂に集まって、講演会やシンポジウム。その後は懇親会。その後は、口角沫を飛ばして俳句談義にを続ける人、さらに俳句会をする人、すっかり草臥れて寝てしまう人。
吟行のバリエーションとして、今年は去年に引き続き「高原列車句会」があります。これは小海線のハイブリット車を貸し切りにして特別ダイヤを組み、八ヶ岳高原野辺山駅まで吟行するもの。帰りの車内で俳句会をしながら、夕刻までには小諸に戻ります。
また今年からの新企画として、標高二千メートルの高峯高原までバスで登って、高原を吟行、近くの高原ホテルで俳句会。これも夕刻には小諸に戻ります。
また近くの布引観音やワイナリー、虚子の疎開していた旧虚子庵へは、シャトルバスが常時運行され、無料で利用することが出来ます。
第一日目、夕刻(27日)の講演は俳人で虚子の孫に当たられる星野椿先生。虚子と共に小諸に疎開して居られた日々を回想していただきます。
第二日目、夕刻(28日)のシンポジウムは、今、話題沸騰の「二十四節気」の話を中心に「私にとって季題とは」を考えます。今回は気象協会から担当者も参加、筑紫磐井さん、片山由美子さんとの激論が今から楽しみです。
第三日目、夕刻(29日)の「さよならパーティー」では、俳句祭を手伝ってくださった「スタッフ俳人」達の短冊抽選会もあります。大家の先生の短冊も良いけど、若手俳人の「若書き」も楽しいですよ。
また、同時開催の「全国俳誌展」も見逃せません。普段、町の書店では見られない、俳句結社誌が一堂に展示され、さらに各誌、一日五冊づつ「お持ち帰り」用が用意されています。何冊か貰って、帰りの汽車で読みながらというのも悪くありません。
宿泊については、各自手配となりますが、大会事務局(TEL0267−26−3010)に問い合わせ下されば、さまざまに手伝ってくれます。
また申し込み締切は、一応7月17日までとなっていますが、前日まででも大丈夫。
≫申し込み
実は当日に行っても参加はできますが、当日の参加費は500円高くなってしまうから、矢張り早い方が良いでしょう。
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2012-07-15
「週刊俳句」ようこそ小諸へ 本井 英
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