2012-12-30

「週俳の2012年」回顧 〔3〕七月~九月

「週俳の2012年」回顧
〔3〕七月~九月:第271号~第284号 ……村田 篠


これを書くために記事を読み返していると、面白くてどんどん読んでしまいます。でも、それではいつまでも始まらないので、エイヤッ!と読みやめて、さくさくと回顧して行きたいと思います。

第271号の10句作品は栗山心さん。また本号から西原天気《池禎章さんの俳句》が3回にわたって連載されました。

第272号では、《俳コレプラス》と題し、4月に「週刊俳句」を卒業した生駒大祐さんの卒業記念企画として「水を飲む」100句を、上田信治の小論とともに掲載しました。また、今井聖さんの不定期連載《奇人怪人俳人》は金子兜太の登場、兜太に影響を与えた父上のエピソードが印象に残ります。

第273号は6月27日に亡くなった今井杏太郎の追悼特集。杏太郎の残した言葉を集めた《今井杏太郎のことば》仁平勝さん鴇田智哉さん岸本尚毅さん鳥居真里子さんのエッセイ、「作家論」「句集を読む」など、多くの方々からご寄稿いただきました。

第274号では、小池康生さんにご登場いただき、10句作品、久しぶりの《商店街放浪記》最新作(本号、第276号、第280号と3回シリーズ)、上田信治による康生さんの句集『旧の渚』評を掲載しました。また週刊俳句時評では、北海道で旗揚げされた俳句集団【itak】を五十嵐秀彦さんがご紹介下さっています。

第275号の10句作品は御中虫さん。すべてひらがな表記の10句でした。週刊俳句時評は松尾清隆さん《当事者性と私性》、また澤田和弥さんの《「ミヤコホテル」読む》広渡敬雄さんの《俳枕》16を掲載しました。

【週俳6月の俳句を読む】は第272号第273号に掲載。また、【俳コレの一句】を第271号第272号第274号に掲載しました。

第276号の俳句作品は谷口摩耶さん福田若之さん上田信治の《こもろ日盛俳句祭・シンポジウムレポート》では、二十四節気についての各氏のご意見を面白く読ませていただきました。また、関悦史さんが藤後左右の全句集を藤幹子さんが倉阪鬼一郎の著作『怖い俳句』を読んでいます。

第277号の10句作品は前北かおるさんと小誌・村越敦。この号で小林苑をさんの「空蝉の部屋」は第6回上田信治「成分表」は第53回を迎えました。

第278号の俳句句作品は押野裕さん松本てふこさん。「こもろ日盛俳句祭」での二十四節気論議を受け、島田牙城さん五十嵐秀彦さんから二十四節気についてご寄稿いただきました。また、西原天気の不定期連載「真説温泉あんま芸者」が久しぶりに登場です。【俳誌を読む】のコーナーでは三島ゆかりさんが『晶』を高畠葉子さんが『弦』を読みました。

第279号の10句作品は石原明さん。全中後編と3回にわたって掲載した松山巌インタビュー《震災・原発・都市・言葉・文明》は、松山さんとインタビュアーの関悦史さんがさまざまな視点から「言葉」について語り尽くした対談です。また、谷口摩耶句集『鏡』を西原天気が読みました。

【週俳7月の俳句を読む】は第277号に掲載。

第280号の10句作品はるふらんくん井口吾郎さん。るふらんくんは「俳句自動生成ロボット」であり、井口吾郎さんの10句は回文俳句、俳句の偶然性を体現する作品が並びました。澤田和弥さんの作家論《加本さんをご紹介します》のほか、俳句時評では《身の詰まった同人誌の気合い》関悦史さんが同人誌を、【句集を読む】で西原天気小池康生句集『旧の渚』を村越敦広渡敬雄句集『遠賀川』を読みました。また、【俳誌を読む】で中嶋憲武さんが「はがきハイク」を、【俳句関連書を読む】で生駒大祐さんが小林恭二著の『この俳句がスゴい!』を読み、この号ではさまざまな俳句関連の書籍の講評をお届けすることができました。

第281号の10句作品は柏柳明子さん小田凉子さん。また、8月に解散した短詩系女子ユニットgucaの最初で最後の紙媒体俳誌『guca紙』を西丘伊吹さんが読みました。

第282号の10句作品は対中いずみさん杉原祐之さん酒井俊祐さん五十嵐秀彦さんの時評《牛の数だけある怖れ》は小誌連載中である鈴木牛後さんの《牛の歳時記》についての論評です。また、関悦史さんが有澤榠樝句集『平仲』を村越敦加藤静夫句集『中肉中背』を西原天気津川絵理子句集『はじまりの樹』を読みました。さらに【俳句関連書を読む】のコーナーでは中村裕著『疾走する俳句 白泉句集を読む』を猫髭さんが、遠山陽子著『評伝 三橋敏雄  したたかなダンディズム』を佐藤文香さんが読んでいます。

第283号の10句作品は山口昭男さん金子敦さん後閑達雄さん大野秋田さんの《文法外の文法と俳句の文語》を本号と第284号に前後編で掲載しました。労作です。また、関悦史さんが《この地を見よ いわきツアーのアルバム》でいわきツアーをレポート。【句集を読む】では加倉井秋を句集『真名井』を藤田哲史さんが、対中いずみ句集『巣箱』を生駒大祐さんが、林昭太郎句集『あまねく』を西原天気が読みました。《ソムトウ・スチャリトクル著『スターシップと俳句』は古本を発掘し読み解いた三島ゆかりさんの論評です。

第284号の10句作品は桑原三郎さん西山ゆりこさん谷雄介さん池田澄子さんへのインタビューを添えて澄子さんの句集『拝復』を読んだ三宅やよいさんの評は読み応えがありました。ほかに大石雄鬼句集『だぶだぶの服』を小野裕三さんが、雪我狂流句集『恥はかくもの』を西原天気が、矢島渚男著『身辺の記Ⅱ』を関悦史さんが読んでいます。またこの号では、西原天気の俳句作品「俳風昆虫記〔夏の思ひ出篇〕」99句を掲載。近恵さんの《まだまだ虫ますね》は楽しい解説でした。

【週俳8月の俳句を読む】は第280号第281号第282号第283号に掲載。

9月は13名の俳句作品を掲載させていただいたほか、【句集を読む】【俳誌を読む】【俳句関連書を読む】のコーナーで多くのご講評をいただき、大変充実した1ヶ月でした。




0 コメント: