特集 こもろ・日盛り俳句祭
句会の本道―平等の場
スタッフ俳人 奥坂まや
初めて句会に出席した時、司会者の「作者はどなたですか?」の問いかけに対して、ファーストネームのみを名乗るというルールにびっくりしました。仕事や生活の上では、フルネームまたは名字のみが当然と思っていましたから。
何故なのかを、先輩の俳人が説明してくれました。江戸時代、句会は参加者のまったくの平等の場であって、当時は名字を持っているのは武士に限られていたので、名字を名乗ればそれだけで身分の差を持ち込むことになるから、というのです。私は、とても感激しました。
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「こもろ・日盛俳句祭」の句会は、この「平等の場」の精神をまっすぐに受け継いでいます。
今日、俳句を始めたばかりの方も、何十年もやっていて俳誌を主宰しているような方も、句会ではみんな5句出句・5句選。
選んだ5句の感想も、全員が発言します。
20人ほどで一組の句会に、2~3人のスタッフ俳人が参加していますが、私たちスタッフ俳人も、まったく同じ出句・選句です。
スタッフの役目は、句会のスムーズな進行。選句の披講と点盛が主な仕事です。ちなみに、どの句会に誰がスタッフとして派遣されるかは籤引で決まりますので、当日になるまで分かりません。
スタッフはみんな俳句が大好き。本井英さんの趣旨に心から賛同して雑用係りを引き受け、句会が平等で楽しい場になるよう心を配っています。宿泊費と交通費の一部を頂戴している以外は、ボランティアです。
結社に所属している方も、同人誌の一員の方も、あるいはメール句会に参加している方も、どうしても句会のメンバーは固定された顔ぶれになってしまうと思います。
小諸では、ここでしか実現しない新鮮な組み合わせの、まさに「一期一会」の句会を堪能できます。今年で6回目をむかえますが、このような句会に魅せられて、リピーターも沢山いらっしゃいます。
「俳句祭」の3日間は、午前中は吟行、午後は句会のスケジュールになっていますが、スタッフはもちろん吟行にも参加。
同じ場所で見たものが、どのような作品になって登場するかも、お互い興味の尽きないところです。特に昨年から「高峰高原吟行」が用意されて、信州ならではの山の自然を満喫できます。
8月1日~3日、小諸でお待ちしています!
こもろ・日盛り俳句祭 スタッフ俳人
井越芳子、伊藤伊那男、井上泰至、小川軽舟、奥坂まや、櫂未知子
片山由美子、岸本尚毅、窪田英治、小林貴子、高田正子、高柳克弘
筑紫磐井、土肥あき子、仲寒蝉、永方裕子、中田尚子、中西夕紀、
橋本榮治、山田真砂年、山西雅子の各氏と、
本井英氏(肝煎)および島田牙城(fb管理者)以上24名
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2014-06-22
句会の本道―平等の場 スタッフ俳人 奥坂まや
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