大人びる 高瀬早紀
菜の花や追ひつけば走り出す子ども
春昼やエビカツのエビ押し合へる
たんぽぽの群れたる男子校の裏
方程式解なしわかめ噛み続け
花ぐもり鯉やはらかく衝突す
草笛を吹き唇の重さかな
競ひ合ふやうに染まれる李かな
標本の蝶冷えてをり夏の星
うつむきて大人びる子や花菖蒲
オードトワレ倒れ水平線しづか
遊覧船の片側に人秋の風
初鮭の凶器のごとくのぼりけり
糸電話の糸の短し大花野
秋時雨ケーキ傷つけゆくフォーク
提灯を膨らませたる夜霧かな
炉話や鼻筋父に似て姉は
牡蠣刺してあの子の親友の話
路地裏を抜け踏切や冬銀河
冬蝶の剥片のごと飛び立てり
春どなり汽笛の真似をする二人
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2014-12-07
2014石田波郷賞落選展 6 高瀬早紀 大人びる テキスト
Posted by wh at 0:45
Labels: 2014石田波郷賞落選展, 高瀬早紀
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