作品17句
かなしばり四季之詞〔忌日俳句篇〕、その他
高山れおな
旧暦一月六日
ゆふぎりき たれ を なには の ゆめ で まつ
旧暦三月十五日
ゆふばえ は まなこ とぢ ても うめわかき
旧暦五月二十八日
にげまはる とき かゞやけり なりひらき
十月十三日
くも しろき あらかは を ひゞ ゆきひこき
ゆふなみ の マニエラ に そひ あき は きぬ
十一月二十五日
ヘレニズムはいく で あそべ いうこくき
ずいと出る軍艦巻や花の頃
花影(くわえい)踏み踏む我が俳は猫である
残像はみなベロ藍の春や昔
人の名も汗も流れて乾きけり
国立歴史民俗博物館 落合左平次道次背旗
花と散る磔の旗あかはだか
冷房に飯喰ふ天地赫奕(かくえき)と
秋天を飛ぶ玉音よ雑音よ
秋風にたゞよふ鳩の眼やいくつ
ドヤ顔も小顔も急ぐ神の旅
神の旅雲の上はた草の原
動機なき俳句つらぬる懐手
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