2018-08-19

中嶋憲武✕西原天気の音楽千夜一夜 第63回 Richie Havens「Freedom」

中嶋憲武✕西原天気の音楽千夜一夜
第63回 Richie Havens「Freedom」


天気●このあいだね、江戸川の花火大会に行ったんです。人があまりに多いので、打ち上げ会場はあきらめて、すこし離れたところから眺めたのですが、なかなか楽しかったです。

憲武●豆の木の吟行で、2000年頃行った記憶があります。

天気●友人の井口吾郎さんたちは、打ち上げ会場で見てて、その夜、帰宅後のメールで、ウッドストック気分がちょっと味わえたとかとあって、おお、ウッドストックかあ、と。

憲武●ほほう。1980年頃、池袋の文芸座がどこかでウッドストックの映画、「レッド・ツェッペリン 狂熱のライブ」と二本立てで観ました。

天気●観客数を調べてみたんですが、ウッドストックは1969年8月15日から17日まで3日間の入場者数が40万人強。すごい! 一方、このあいだの江戸川は、139万人!(江戸川区側90万人、市川市側49万人)。みんな、花火が好きすぎませんか。

憲武●ちなみに台風で順延になった隅田川花火大会は75万人です。そして夏フェス元祖と言われる「吉田拓郎 かぐや姫 コンサート・イン・つま恋」は1975年8月2日3日で5万人以上です。

天気●ま、そういうわけで、ウッドストックから1曲取り上げようと思います。



天気●ジミ・ヘンドリックスやジョー・コッカーなど有名どころは避けて、ちょっと凝ってみました。当時、中学生だったか高校生だったかでまずレコードで聴いて、それから少し経ってから映画観て、いつも、このリッチー・ヘイヴンズが気になったんですよね。

憲武●ウッドストックのオープニングの登場でしたよね。

天気●黒人(アフリカ系アメリカ人?)というと、ブルースやソウル、ジャズがもっぱら。ポップス系もソウルっぽかった。フィフス・ディメンションとかね。ところが、リッチー・ヘイヴンズは、ちょっとソウル寄り・ゴスペル寄りとはいえ、かなりフォークっぽい。

憲武●フォークソングですね。もはや。

天気●でしょ?

憲武●映画で気になりました。お目当はジャニス・ジョプリン、ザ・フー、ジミヘンだったんですけど。

天気●レコードも何枚か買ったのですが、「Mixed Bag」というアルバムはそうとうにフォーキーでね。なかでも、この「I Can't Make It Anymore」は、泣かせる歌唱で、お気に入りでしたよ。



天気●アレンジや演奏のゆるい感じが、なんか懐かしくて、むしろもっと泣けるんですよね。

憲武●これ、いいですね。演奏が優しい。

天気●で、話を元に戻すんだけど、ウッドストックの3.5倍も、江戸川に集まるなよ、という、ね。



(最終回まで、あと938夜) 
(次回は中嶋憲武がゲストをお迎えします)

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