週刊俳句新年詠(下) 無記名点盛り表
あなたはどの句に点を入れますか?
1遺されしペンと少年二日はや
2篝火の炸ぜたる闇や年変る
3初場所のそして簀の子が干されてゐる
4客絶えて七草粥の煮ゆるかな
5四日はやよろけ出れば日向あり
6羽づくろひ終へ初空へとびたてり
7初詣エーゲ海のように焼そば
(佐)8内湯から露天へと出る淑気かな
9親知らず抜き切っていま淑気満つ
10母と祖母との名前に子がつく鏡餅
11初空へ波の飛沫のありつたけ
12日だまりに猫の寝てゐる初詣
13丑年の牛に引かれて初詣
(美)14二日はや漏斗に吸はれ行く醤油
15元日の窓にはがらんどうの空
16目覚しの鳴らずじまひや大旦
17日溜のそのただ中の福寿草
(美)18あげたき子あげたくなき子お年玉
19正月やマンゴーの種平べった
(美)20ぽつぺんのぽこんと母の記憶欠け
(美)21ひかへ居らう吾輩は伊勢海老である
(佐)22石鹸に牛の絵のある初湯かな
23初富士や丈の短き体操着
24猿の声アリアのごとし深雪晴
25七種の屑透けてゐる塵袋
26一月一日が眠さうに歩いてゐる
27書初のその一画が伸びすぎよ
28 喪中
初声や蒙と聞こえてなほ暗し
29半分を越えた薺の音で行け
30初夢のみづみづしきを目覚めけり
(美)31伸びゆける夕映えに年新たなり
32初湯殿最初に濡るる足の裏
33細胞のそれぞれに生き大旦
34家の夜が楪に深まつてゆく
35手羽中のやはく崩るる二日かな
36弾初のチェンバロの音黒光り
(大)37初売の雑踏に身を流しこむ
38黒豆は遠くにありて淋しかり
39初空の青みひつぱる老い支度
40日の本に鰹出汁あり宝船
(大/佐)41またもとの歩幅にもどる四日かな
42あらたまの糖衣錠てふ慰めよ
(大/美)43まづ初湯手足喜ばせてみるか
44明けまして枯山水のしらたきです
(佐)45カワセミは青い点なり初写真
46新年は一秒の得うるう秒
47わけまへの千円札や鏡割
48人日や梅を咲かせてごらうじる
(大/美)49獅子舞のあとの塵浮く日差しかな
50獅子頭雑踏斜に過ぎりけり
51椅子高く思へる仕事始かな
(大)52殺戮のにほひや鏡割る祖父に
(大)53日の丸って四面楚歌なの初御空
54日面の雑木雑草初雀
●
2009-02-01
週俳新年詠(下)を読む 無記名点盛り表
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 comments:
コメントを投稿