羊腸 水内慶太
更衣からだのどこか遅れをり
竜骨を呑みゆく白砂二重虹
あぢさゐの水鏡なら臥すははに
礎石はも茂りに浮沈たのしめり
炎天を悪しき記憶を曳きゆけり
水無月の枝に鞍瓦(くらぼね)乾されあり
きのふはや水母のごとくたゆたひぬ
蛇衣を脱ぎて公私の私の賑(と)めり
舟虫や暇もてあそぶとふ遊び
夏雲を踏み分け天路開きけり
●
2009-07-19
10句作品テキスト 水内慶太 羊腸
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俳句にまつわる諸々の事柄。
photo by Tenki SAIBARA
羊腸 水内慶太
更衣からだのどこか遅れをり
竜骨を呑みゆく白砂二重虹
あぢさゐの水鏡なら臥すははに
礎石はも茂りに浮沈たのしめり
炎天を悪しき記憶を曳きゆけり
水無月の枝に鞍瓦(くらぼね)乾されあり
きのふはや水母のごとくたゆたひぬ
蛇衣を脱ぎて公私の私の賑(と)めり
舟虫や暇もてあそぶとふ遊び
夏雲を踏み分け天路開きけり
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