村田 篠 棘 メキシコ雑詠
弾痕あり風はガラスの外を吹く
ひと晩に三つの夢を見し眠り
牛鳴いて柘榴あかあかと実る
驟雨のあとの大統領府のうしろに山
ざらざらの壁に吊られてゐる楽器
鞄屋は古い夜明けを知つてゐる
みな口を開け石板に踊るひと
サボテンに棘あることの明るさよ
血の色の壁まなうらへつづきをり
アラビアの模様の皿に夜がくる
●
2010-10-03
10句作品テキスト 村田 篠 棘 メキシコ雑詠
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photo by Tenki SAIBARA
村田 篠 棘 メキシコ雑詠
弾痕あり風はガラスの外を吹く
ひと晩に三つの夢を見し眠り
牛鳴いて柘榴あかあかと実る
驟雨のあとの大統領府のうしろに山
ざらざらの壁に吊られてゐる楽器
鞄屋は古い夜明けを知つてゐる
みな口を開け石板に踊るひと
サボテンに棘あることの明るさよ
血の色の壁まなうらへつづきをり
アラビアの模様の皿に夜がくる
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