2011-08-14

10句作品テキスト 陽美保子 水差し

水差し    陽美保子

水差しを濡らす日差しや夏の蝶
えぞにうや小屋を覗けば海ありぬ
絡め取る潮の重さの昆布かな
またつぎの礁にかくれ昆布舟
ががんぼにつまらなき昼ありにけり
電柱を蔓草のぼる広島忌
ひとつかみ草落ちてをり盆の路
笹原を分ける夕風茄子の馬
ピザカッターまつすぐに引き小鳥来る
今日の木をこの木と決めてけらつつき

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