すこし風 桑原三郎
雨樋に草生えてゐる秋旱
月の出や力を入れて指の股
秋茗荷歩け歩けと或る人は
人体の表面積に秋の風
空焚きの鍋のにほひや昼の虫
種瓢火星に水のあるらしく
浮き釘の首のほそりよ秋高し
蜻蛉の脚の関節すこし風
地階よりマヌカン運ぶ月夜かな
蛇穴に入る足音のきき難く
●
2012-09-30
10句作品テキスト 桑原三郎 すこし風
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photo by Shino MURATA
すこし風 桑原三郎
雨樋に草生えてゐる秋旱
月の出や力を入れて指の股
秋茗荷歩け歩けと或る人は
人体の表面積に秋の風
空焚きの鍋のにほひや昼の虫
種瓢火星に水のあるらしく
浮き釘の首のほそりよ秋高し
蜻蛉の脚の関節すこし風
地階よりマヌカン運ぶ月夜かな
蛇穴に入る足音のきき難く
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