新延 拳 我を呼ぶこゑ
わが頬を打たねばこの身かげらふに
水に傷つけて初蝶淫らなる
桜咲くわが夢の中われはゐず
姿見の中の密会春灯
遅き日の菊坂のぼりくる一葉
木の瘤が異国語話す春の風
卒業子忘れものせしやうな気が
挨拶のあとの重き間春遅々と
白木蓮の叫び尽くして暮れにけり
春眠の覚めぎは我を呼べるこゑ
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2013-03-03
10句作品テクスト 新延拳 我を呼ぶこゑ
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俳句にまつわる諸々の事柄。
photo by Tenki SAIBARA
新延 拳 我を呼ぶこゑ
わが頬を打たねばこの身かげらふに
水に傷つけて初蝶淫らなる
桜咲くわが夢の中われはゐず
姿見の中の密会春灯
遅き日の菊坂のぼりくる一葉
木の瘤が異国語話す春の風
卒業子忘れものせしやうな気が
挨拶のあとの重き間春遅々と
白木蓮の叫び尽くして暮れにけり
春眠の覚めぎは我を呼べるこゑ
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