2020-03-08

私信 生駒大祐

私信

生駒大祐


藤田と「競作のテーマ何にしようね」とLINEで話し合っていて、僕は「水っぽい句集と緑っぽい句集出したから『炎』とか?ポケモン世代的に」とか半ば本気で言っていたのだが、なんとなく藤田の発案をもとに「別離」というテーマになった。藤田はこういう時に僕をちょっと不安にさせるのが抜群に上手く、しかしそれは100%自分の思い込みだとわかっている訳だが、それでも今回の連作を作る時はちょっといつもとモードを違えてしまったのだった。
「…あまり強い言葉を使うなよ」「弱く見えるぞ」by 藍染惣右介 
は僕が座右の銘にしたいくらいの言葉で、『水界園丁』でもそれはかなり意識した。しかし、まあ次に進まんといけんわねということで方向性を考えていて、せっかく「別離」という「強い言葉」をテーマにしたのだから、いつもの逆張りも面白いのではないかということで15句はこういうことになった。

句につける短文も、いつもはわかったようなわからないようなことをごにょごにょと書いて、言外に「文ではなく句を読んでくれ」という唯一つの伝えたいメッセージを継続的に発信してきた訳だが、句を逆張りにしたのなら短文もいつも通りではなく、僕の思考をまとまりなく書いてみるのももしかしたら面白いかもしれないと思ってしまった。

この前会社の人とzoomというビデオ通話アプリで話していて「自分が幸せにしたい人々はどういう人?」という話題になぜかなり、僕は非常に冷たい人間なのでその時は妻以外に幸せにしたい人を思いつけなかった。今回句を作りながらその問いをぼんやりと考えていて、藤田は「僕が幸せにするにはあまりに位が高い人」という認識なのでやはりそういったスコープには入らないな、と思いつつも「藤田が不幸せにならないために手伝えることがあるなら多少のこと(象使いに囚われた藤田を助けにアフリカに旅立つ、ぐらいのイメージ)ならするぜよ」と考え直した。僕は普段こういった妄想を結構する。

本当にまとまりがなくなってきたのでこの辺で落ちます。とにかく、幸せになろう、ということが言いたかった。それではノシ。

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