2020-03-08

中嶋憲武✕西原天気の音楽千夜一夜 スクール・オブ・ロック「Rock Got No Reason」

中嶋憲武✕西原天気の音楽千夜一夜
スクール・オブ・ロック「Rock Got No Reason」


天気●前回から子どもつながりで、これ。


天気●映画『スクール・オブ・ロック』(2003年/リチャード・リンクレイター監督)のラスト近く。いちばんの盛り上がりです。

憲武●この映画、未見ですが面白そうですね。

天気●絶対に観たほうがいいです。

憲武●いろいろとロックのレジェンドが引用されたりしてて。

天気●はい。例えば、この曲の下敷きは The Who の Won't Get Fooled Again。1978年のライブアクトですね。音楽映画は、曲が命ってところがあって、そのうえこの映画はライブに向かって子どもバンドが練習を重ねるという筋なので、この曲、このシーンは大事。ステージの熱気がよく演出されていて、いいなあ、と。

憲武●この子どもたちは本物のミュージシャンなんですね。

天気●弾ける子を集めたか、弾けるように特訓したか。ともかく格好だけではありませんね。

憲武●口パクとかスタント・インでは白けてしまいますもんね。

天気●そもそもロックは子どものものっていう感じがします。反逆と自立。

憲武●子どもの存在自体がロック。

天気●オトナに飼い馴らされることで社会化していくわけですが、それでもロックの精神をどこかに守ってはいきたいという人たちがいる。願望がロックスターを生むんだと思います。一方で、現実は、ロックスターが大金持ちになって、成功のロールモデルだったりもするんですが。

憲武●そうしてレジェンドは引き継がれてゆく。

天気●リンクレイター監督って、おもしろいものを撮っていて、『ビフォア・サンライズ 恋人までの距離』に始まるドキュメンタリーっぽい恋愛映画とか、社会問題を扱った『ファーストフード・ネイション』とか、俳優も作中人物と同じ速度で成長する『6才のボクが、大人になるまで。』とか、映画 (虚構)とリアルの関係にこだわってるような人です。

憲武●あー、「6才のボクが、大人になるまで。」の監督でした。そうでした。

天気●映画っていいですね。ロックっていいですね。


(最終回まで、あと866夜)
(次回は中嶋憲武の推薦曲)

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