2023-10-08

中矢温 木蔭の詩 10句

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木蔭の詩 中矢温

天啓はポルトガル語をもて来る

花鋏手紙ひらいて茎切つて

犬と眠る家なき人を吾はただ

空に鳶鉄条網に毛布乾る

屋上やリベルダーデは花の雨

ハチドリのためのオレンジ蟻舐る

ケロケロと鳴く鳥の名よケロケロよ

山肌が赤土見せて馬憩ふ

春泥やストライキとは静かなる

木蔭の詩丈夫な板に丈夫な字

※内、「空に鳶」は口語詩句投稿サイト二〇二三年八月二十二日の投句の推敲、「屋上や」は二〇二三年八月二十日開催「第十四回全伯俳句大会」の投句の推敲、「ハチドリの」は「青嵐俳談」『愛媛新聞』二〇二三年九月二十九日の掲載と重複、「春泥や」はブラジルのサビア句会の投句と重複。


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