2007-05-27

暮らしの歳時記 海の家  山本勝之

暮らしの歳時記 海の家 (編註1)  ……山本勝之


朝から雨。雨の日はこないだの入院で、頭に蓋をしてもらった鉄板が錆びるので「外出禁止!」と医者に強く言われているのだが、雨の日も隣りのビルの改修工事(編註2)は「ドガガガゴガ!」と、容赦なく続く。

こんな日の為にと、先日「¥99ショップ」で買っておいた耳栓を詰め込み、パソコンに向かうが、どーも調子がでない。

音が何もないというのが、落ち着かないのだ。普段は小さく音楽を鳴らして仕事をするのだが、「ドガガガ!」の前ではそれもままならず、「それならいっそ、ヘッド・フォンで大音響で音を聴きながら…」という意見もありましょうが、ボクは、ヘッドフォンで音楽を聴くというのが苦手なので、夕方5時、工事が終わるまでは、耳栓して読書ということにする。

気温が下がったので、今日は久しぶりに、かけうどん。耳栓したまま食べる。んま。

耳栓したままだと、なんだか「海の家」で食べる、うどんみたいだ。


筆者註:以上はフィクションであり、事実と似ているようなことがあるとすれば、ほんの偶然です)



(編註1)
夏の季語。『日本大歳時記』(講談社)「サマーハウス」の解説(岡田日郎)は、「海水浴用の葭簀囲いの海の家がここでいうサマーハウスというほど、しゃれた建物とも考えられないが、サマーハウスといえばそういえなくもない」と、なんだか歯切れが悪い。
(編註2)小誌第4号掲載「暮らしの歳時記 聖五月」を参照。


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