2007-07-01

後記+プロフィール 010

後記


『俳句研究』休刊ときいて、個人的に、ちょっとガッカリであることが否めないのは、ものには二つあってちょうどいい、ということがあるからです。大相撲で、かつて栃若時代、柏鵬時代というような言い方があったのは、やはり二つあることの安定を、人が欲していたからでしょう。じっさい北の湖時代、千代の富士時代、とは言われなかったわけですし。

一般の書店に『ホトトギス』や『馬酔木』が置いてあった時代が去って、長らく総合誌は、俳句のインフラとしてありました。しかし、角川書店による、短詩形文学に対するパトロネージを、永遠に当てにできるわけではないという、当り前の現実。それをこうして目にすると、いまの総合誌という形ではなくなったとしても、俳句の現在を可視化するなんらかの装置にあって欲しいと思います。「俳句の現在」という幻想が、維持されるべきかどうかについては、また、人それぞれ考えが違うと思いますが。

そんな、景気の悪い話はよそに、今週も盛りだくさんの『週刊俳句』です。

特集 : 回文俳句の世界、いかがでしたか。オルタナティブ[alternative]という言葉に、あまりにもぴったりな、もう一つの俳句。すぐまた、宮崎二健さんをフィーチャーした、後編をお届けします。

それでは、また、次の日曜日にお逢いいたしましょう。

(上田信治 記)


no.010/2007-7-1 profile


■媚庵 びあん
1952年、福岡県生まれ。東京都在住。びあんはボリス・ヴィアンにあやかった俳号。「豈」「里」所属。本名*藤原龍一郎で短歌を発表。第1回(1974年度)「俳句研究」五十句競作佳作第二席、赤尾兜子主宰時代の「渦」に所属。「渦」賞受賞。その後、「犀」を経て、短歌に専念。「里」創刊に参加し、俳句を再開する。現在、山藤章二宗匠主宰の駄句駄句会に所属。
サイト「電脳日記・夢みる頃を過ぎても」 http://www.sweetswan.com/19XX/

■菊田一平 きくた・いっぺい
1951年宮城県気仙沼市生まれ。「や」「豆の木」所属、俳句「唐変木」代表。現代俳句協会会員。句集『どつどどどどう』。三陸書房のウェブサイト「オリーヴ」に俳句エッセイ「〔歳時記風に〕けせんぬま追想」を連載中。

■羽田野 令 はたの・れい
大分県生まれ。「吟遊」同人。山繭の会(短歌)会員。京都市在住。
メルマガ「ふわりと一句」 http://mini.mag2.com/pc/m/M0051420.html
■井口吾郎 いぐち・ごろう
「月天」「百句会」「水の底楽団」ほか所属。
ブログ「死んだら談志」 http://blog.goo.ne.jp/gororin_1956
■黒桃一雄(越智洋) くろもも・かずお(おち・ひろし)
1954年生まれ。80年代、文春糸萬ピで稽古(第一期萬斗七星)。90年代、小田原の三橋敏雄に会う。現在、いくつかの大学で哲学教師。

さいばら天気 さいばら・てんき
播磨国生まれ。1997年「月天」句会で俳句を始める。句集に人名句集『チャーリーさん』(私家版2005年)。
ブログ「俳句的日常」 http://tenki00.exblog.jp/

小野裕三 おの・ゆうぞう
1968年、大分県生まれ。神奈川県在住。「海程」所属、「豆の木」同人。第22回(2002年度)現代俳句協会評論賞、現代俳句協会新人賞佳作、新潮新人賞(評論部門)最終候補など。句集に『メキシコ料理店』(角川書店)、共著に『現代の俳人101』(金子兜太編・新書館)。
サイト「ono-deluxe」http://www.kanshin.com/user/42087

■榊 倫代 さかき・みちよ1974年愛知県生まれ。「天為」同人。

■ひらの こぼ
1948年京都生まれ。「銀化」同人。著書(最新刊)『俳句がうまくなる100の発想法』(草思社)

■遠藤 治 えんどう・おさむ
俳号四童(よんどう)。1958年生まれ。1994年より作句開始。「恒信風」同人。
ブログ「四童珈琲店」 http://navy.ap.teacup.com/yondoblog/

■猫髭 ねこひげ
「きっこのハイヒール」所属。
サイト「三畳の猫髭」 http://homepage1.nifty.com/ssweb575/page056.html

仲 寒蝉 なか・かんせん
1957年、大阪市生まれ。「港」「里」同人。第50回(2005年)角川俳句賞受賞。句集『海市郵便』(邑書林2004年)、文集『鯨の尾』(邑書林2007年)。佐久市在住。

■上田信治 うえだ・しんじ 
「ハイクマシーン」「里」「豆の木」で俳句活動。
ブログ「胃のかたち」 http://uedas.blog38.fc2.com/


1 コメント:

民也 さんのコメント...

  おやじ漫談夏の巻 by民也

磯釣りの魚釣れしを岩魚かな

蜘蛛の囲ぞ鶏を投げ込め巣立鳥

境内の池に浮く絵馬何と呼ぶ

馬ならず河馬の恋しと河鹿鳴く

鉄線花筋金入りの光ファイバー

病葉や葉には漢方芽には目薬

雲海や海水蒸発もういいよ

旱星恒星に雨降るわけが