2008-05-11

後記+プロフィール 055

後記  上田信治


このあいだ、珍しい経験をしました。

「俳句が日本の文芸をダメにした」と主張する人に対して、俳句を弁護するハメになったのです。

その人は、年長の友人で、いちおう物書きなんですけど、あれは、なにを思ってそんなことを、言い出したのか。夜も遅かったしお酒も飲んでいたので、議論をするつもりもなく、筋道だてて聞きはしませんでしたが。たしか自然に対する態度がどうとかと、余韻余情偏重、みたいなことを言っていました。

ともかく、その人が「俳句なんか××××」「俳人なんか××××」と言いつのっても、別に腹も立たず、かえってだんだん可笑しくなってきたのは、ふしぎでした。

なんか、こう「俳句も第二芸術になりましたか」という気分でしたよ。


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それでは、また、次の日曜日にお会いしましょう。


no.055/2008-5-11 profile

伴場とく子 ばんば・とくこ
三月雛の月 東京生まれ
平成9年「麦」入会・現在「麦」同人 現代俳句協会々員

■杉山久子
 すぎやま・ひさこ
平成元年より俳句を始める。「藍生」「いつき組」所属。
第三回藍生新人賞、第二回芝不器男俳句新人賞受賞。句集「春の柩」

■近 恵 こん・けい
1964年青森県生まれ。「炎環」「豆の木」所属。2007年春より作句開始。

■星 力馬 ほし・りきま
1966年東京杉並生まれ。2004年より作句はじめる。06年「炎環」入会。08年「豆の木」参加。07年10月より、mixi上「野茂めとろ」名にて一日十句継続中(先月200日越え、目標千日)。

■玉簾 たますだれ
1958年東京生まれ。石垣島在住。現在無所属。俳句スクエア新人賞、Haiku Reading CD book『Raku Teapot Haiku』に参加。愛・地球博「連続カンブリアン・ゲーム/5-7-5カンブリアン」セッションマスター。ヴォーカリスト。サイト "Haiku Arts Room" http://www.cosmos.ne.jp/~m10031/

■中嶋憲武 なかじま・のりたけ
1994年、「炎環」入会とほぼ同時期に「豆の木」参加。2000年「炎環」同人。03年「炎環」退会。04年「炎環」入会。08年「炎環」同人。

■中西夕紀 なかにし・ゆき
1953年東京生まれ。藤田湘子に師事し、「鷹」「岳」「晨」同人を経て、同人誌「琉」を橋本榮治と創刊。昨秋「琉」編集長を退き、2008年の2月、結社誌「都市」を創刊。現在「都市」主宰、「琉」同人。句集『都市』『さねさし』。

■鴇田智哉 ときた・ともや
1969年木更津生まれ。第16回(2001年)俳句研究賞受賞、第29回(2005年)俳人協会新人賞受賞受賞。句集に『こゑふたつ』。「雲」編集長。

■岡田由季 おかだ・ゆき
1966年生まれ。東京出身、大阪在住。「炎環」「豆の木」所属。2007年第一回週刊俳句賞受賞。ブログ「ブレンハイムスポットあるいは道草俳句日記」http://blog.zaq.ne.jp/blenheim/

■興梠 隆 こうろき・たかし
1962年鹿児島県生まれ。2005年「街」入会。

■すずきみのる すずき・みのる
1955年生まれ。京都市在住。俳人協会会員。「参」「鼎座」所属。句集『遊歩』。

■羽田野 令 はたの・れい
大分県生まれ。京都市在住。「吟遊」同人。山繭の会(短歌)会員。メルマガ「ふわりと一句」http://mini.mag2.com/pc/m/M0051420.html ブログ「けふえふえふとふてふ」http://yaplog.jp/ef_ef/

■野口 裕 のぐち・ゆたか
1952 年兵庫県尼崎市生まれ。小池正博と二人誌「五七五定型」を年に一度出す。昨年11月に、第二号を発行。入手希望の方は、 yutakanoguti@mail.goo.ne.jpまで(定価なし)。その他、「もとの会」、「北の句会」、「樫句会」、「逸」、「垂人」に参加。 サイト「野口家のホームページ」http://www.saturn.dti.ne.jp/~ngyutaka/

さいばら天気 さいばら・てんき1955年兵庫県生まれ。1997年「月天」句会で俳句を始める。現代俳句協会会員。ブログ「俳句的日常」 http://tenki00.exblog.jp/

■上田信治 うえだ・しんじ 
1961年生れ。「ハイクマシーン」「里」「豆の木」で俳句活動。ブログ「胃のかたち」



2 コメント:

民也 さんのコメント...

トレーディングカードにしたい俳句その3

先週の【特集・海外詠】から、カードでほしいと思った句を選んでみました。

銀 河  対馬康子より

キャンドルになりたき黒人少女のイヴ
遠雷や路上にミシン踏む男


サラセンの風  中島 隆より

鉤鼻の仮面を売るや片かげり
山積みの軍帽売るや寒灯下


山上譚抄  長谷川 裕より

乾期なり痩もろこしも痩蔭も
柑橘を袖もて拭い騾馬を蹴る


土地の力、言葉の力  小野裕三より

五月雨がマンハッタンの底にたどりつく
工場の影に力のある月夜


読者の立場からいわゆる「海外詠」に期待することは、明らかに国内では得られない感覚の体験を、疑似体験できること。作者が見聞きして感じたことを読者が追体験できるなら、日本語で海外を詠む意義もあることでしょう。

世界のどの言語に訳しても意味が通じるいわゆる「世界俳句」と、日本語による「海外詠」は、まったくの別物という感じがします。重なる部分もあるんでしょうけどね。

民也 さんのコメント...

 新説ピロロ物語シーズンⅡ⑧ by民也

板金やレッドスネーク貯金箱

貧乏なレッドスネークの一芸

ぶたれたるレッドスネーク立ち上がる

弁明すレッドスネーク懲りもせず

冒険やレッドスネーク英会話

こりやいけるパブロ・ピカソの赤絵具

ピンチなり赤字赤字のお小遣い

大いなる赤きプロペラ回す豚

ペットボトル苺ジュースを詰める家

持主は会社ポストの錠の穴

蛇壺や和歌山県の県境

ゐのししと鉢合わせする夜のさかい

駅前と裏とで違ふ県民性

苧環や尻尾の端の見え隠れ

「んなアホな」使いどころの悩ましや