来 し 方 大野朱香
逆しまにグラス吊され夏来る
沼水のてらてらうねり薬狩
脇息にもたれてをれば虹の橋
蟻一匹やがてぞろぞろ柱より
十一やがれ場に足をとられては
すれちがふ青野の人の手に御数珠
水場までわづか黄鶲低く鳴き
来し方の暮るるや小屋の夏燈
くろゆりの頭を垂るる夕餉かな
一夜明け引戸あくるや夏の嶺
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2008-06-29
10句作品テキスト 大野朱香 来し方
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俳句にまつわる諸々の事柄。
photo by Tenki SAIBARA
来 し 方 大野朱香
逆しまにグラス吊され夏来る
沼水のてらてらうねり薬狩
脇息にもたれてをれば虹の橋
蟻一匹やがてぞろぞろ柱より
十一やがれ場に足をとられては
すれちがふ青野の人の手に御数珠
水場までわづか黄鶲低く鳴き
来し方の暮るるや小屋の夏燈
くろゆりの頭を垂るる夕餉かな
一夜明け引戸あくるや夏の嶺
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