2008-06-29

10句作品テキスト 榊倫代 犬がゐる

犬がゐる  榊 倫代

地下道を風吹いてくる更衣
形代の回覧板で回りけり
とんと背をたたき夏野へ子を放つ
帰る道きらきらとして宵祭
夏水仙包む誤爆の記事濡れて
ソラマメのやうに足指天瓜粉
整列の頭並べて夏の雲
砂粒の光り出したる水着かな
寝たふりの横をががんぼ過ぎにけり
球審の位置に犬ゐて夏休み



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