2008-06-08

【週俳5月の俳句を読む】すずきみのる

【週俳5月の俳句を読む】
すずきみのるゆったりした情感


首刎ねよ首を刎ねよと百千鳥   菊田一平

個人的には、「百千鳥」という漠としたものより、なにかより具体的な鳥の鳴き声として聴きたいなどと思いつつも、物騒な内容とは裏腹の繰り返し表現の快さに声に出して読んでみたい思いに駆られる一句です。その他の句も、やや古風な印象を与えつつも、ゆったりした情感を味わってみたい作のように思います。

踊子の楽屋に届く桜鯛   同

畳屋の奥より菖蒲湯の匂ひ

麦とろのとろろ泡立て旧端午

表題になっている句

指でつぽ紙の兜にむけて撃つ


は、いわば「虚」と「虚」の組み合わせが句の世界を狭くしているような印象を受けました。


伴場とく子 「ふくらんで」10句 →読む杉山久子 「芯」10句 →読む一日十句より
   
「春 や 春」……近 恵/星 力馬/玉簾/中嶋憲武 →読む
 
縦組30句 近 恵 →読む /星 力馬 →読む 
         /玉簾 →読む /中嶋憲武 →読む
菊田一平 「指でつぽ」10句  →読むPrince K(aka 北大路翼) 「KING COBRA」 10句  →読む

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