林田紀音夫全句集拾読 031
野口 裕
夕刊を買ふみな家を別にせり
夕刊フジ、日刊ゲンダイ、大阪スポーツ(東京スポーツとは書きたくない。東京も一地方)であっても、句は解釈できるだろうが、当時の夕刊紙は大手新聞社と一線を画した経営であったと聞く。センセーショナリズムはもちろんあっただろうが、戦前の画一的な情報提示から見ると、新鮮に映っただろう。しかし、「家は別」。
河染めて都会の入日売る血もなし
当時、金を得る最後の手段だった。大学生だった五木寛之のエッセイにもよく出てくる。輸血に適さない「黄色い血」として社会問題化したのは、私が小学校高学年になってからと記憶している。句としては平凡。
ここで電話が入った。「○○マンションを買いませんか?」。断って電話を切ったが、急に眠気を催してきた。本日ここまで。
■
■■
2008-08-17
林田紀音夫全句集拾読 031 野口 裕
Posted by wh at 0:07
Labels: 野口裕, 林田紀音夫, 林田紀音夫全句集拾読
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 comments:
コメントを投稿